国債の利回り

国債の利回り

 

国債の利回りは、安全資産である以上、社債や株式より収益率が低いことは、投資家にとって当たり前のことであった。

しかしゼロもしくはマイナス金利でも市場で消化される時代が到来しつつある。中央銀行が購入した分を市場に放出できる時期は当面ないとする見方が多い。

投資家はより金利の高い投資対象を選らぶという大前提があり、いずれ社債や株式相場が回復してくれば、

国債を売却して利回りのよい社債、株式を購入する。そして国債の価格が下がるというということになる。しかしこれらの前提が崩れつつある。

 

・ゼロもしくはマイナスでも国債を求める安全資産の購入をしたい投資家、個人が増えている。

特に国際的な市場で客観的な価格形成の仕組みが整った相場で取引される国債の購入需要はこれらも増える。

カントリーリスクのあるそれ以外の国債との利回りの格差は広がる一方になる。元本保証、返済能力が確実な国の国債はこれからも購入ニーズは増える。

国債の満期より手前の期間で革命や暴動による社会不安が起きる可能性のある国の国債は短期で確実に利ザヤを上げる仕組みとノウハウあるヘッジファンド以外は誰も購入しない時代がくる。格差や社会不安の少ない国で返済能力が確実な国の国債の需要は増え続け金利は上昇しない。

GDPに対する政府債務比率が高くても日本国債の金利が上昇しない理由がここにある。民間の金融機関の貯金は元本保証が1000万円までが上限になっていることが影響している。

 

・日本は150年以上前に明治維新(革命)を経験している。国民の価値観の大きな変化という意味では、1945年の敗戦も革命に近い。いずれも海外への債務はすべて返済している。

しかし第2次大戦の戦時下に国民に発行された国債は返済されていない。もう多くの国民がひどい目にあったが忘れている。いまさら国を恨んでいる人も少ない。どのくらいの規模で戦時下の政府が国債を発行していたか知る人は少ない。隠蔽と改ざんで国民が忘れるように指示した指導者がいる。今も似たようなことをする指導者は多い。

民主主義の道を歩みはじめて国民は経済的豊かさを回復することができた。独裁的な政権や長期の腐敗した政権は、苦し紛れに戦争を始めることがあることを国民は学んだ。

 

・国民に教育がいきわたり勤勉で納税制度が整っていれば、対外債務、賠償金は払いきれることを国民は学んだ。インフレで国債の価値がゼロに近い状態になることを国民は選んでない。これからもおそらくその選択をするだろう。これからも物価の安定を望むだろう。

 

国債の利回りは低くても保有し続けてくれる人はこれからも多いだろう。だから中央銀行が放出する時期がきても国債は暴落はしない。

中央銀行の独立性が保たれている前提であればおそらくこれからも暴落することはない。

 

・日本経済に時間は与えられている。近隣に民主主義国家の人口増大成長国家が出現しないかぎり日本経済の再生の時間は与えられている。

再教育の機会が国民に与えられれば、国民は選挙に行き正しい政治選択をできる。高齢化社会を繁栄に機会として捉えなおすこともできる。

若者もこの国に住み働き、納税し、生きていくことを選択する人が多くなる。日本に未来はある。希望もある。時間も与えられている。粘り強く学び続ける国民が日本の未来を救う。

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