消費税は10年間の固定が必要。

消費税は10年間の固定が必要。

『消費税を上げるべき』『消費税を下げるべき』『消費税は下げながらいずれ廃止』の

三つの意見がいつもの選挙でも聞かれる。『財政再建』、『消費拡大』、『逆進性の是正』

いずれも国の将来を考えた説得力のある意見である。しかし一つだけ欠けている視点がある。

消費税を動かしたときのシステムの準備と保守運用負担である。

消費税は現在、一部の例外を除きすべての取引に関係している。消費税を動かすとその関係する取引とかかわるシステムにすべて影響する。

1番身近なところではレジのシステムがある。そこでの端数処理、表示方法でシステムベンダー、プログラマーが活躍する。

2番目に身近なところでは、会計システムがある。経理の人たちが2019年10月の8%~10%の増税で、いろいろ確認して苦労している様子はどこの会社でも見られた。

会計システムは一部の経理の専門職が操作するだけと思っている人も多いが、実はその前に販売システム、仕入在庫管理システムが動いていることも多い。実質的にどの会社でもほとんどの人が影響を受けたはずだ。

3番目に身近なところでは税務に関するシステムがある。法人税のシステムも影響をうける。準備が1年半、その後定着した後も1年半は影響が残る。発注から納期まで時間の数年かかる仕事ではもっと長い間影響が残る。その間、システムから出力される資料は注意深く検証、複数名でのチェックが必要である。

AIによるチェックシステムを完全に導入し終わっているところ以外は、いずれの場合においても本業の生産性に影響する。慎重に時間をかけて検証する時間は売上に貢献しない。

生産性が落ちる面の方が大きい。これらのシステムの運用管理に、システム会社は保守費用の請求をする必要があるが、十分に請求できていない会社も多い。

3%導入、3%~5%引き上げ、5%~8%引き上げの30年間でノウハウは蓄積してきているが、システム開発時に大きな金額を請求して後に予想以上に保守運用費用が掛かる場合に備えいることが多い。

 

今回の消費増税のキャッシュレス還元の影響はもうすぐ終わる。それは消費税が動くことに伴う生産性の低下からやっと解放さることを意味する。

パッケージソフトでも準備から保守運用まで2年~3年は影響を受けて生産性を落としながら経済活動をしていたことになる。毎年消費税が変動する前提のシステムを組んで準備している会社はまだ少ない。あまり多くの人には知られていないないが、外国製ERPシステムの2025年問題というものも日本の生産性低下に影響を及ぼす可能性がある。

ほとんどの企業は全く準備をはじめていない。概ね2000年問題の時のコンピューターと同じかそれ以上の準備が必要である。2000年問題の時は多くの企業で1990年代前半から準備をしていた。

外国製ERPシステムの2025年問題に対応する膨大な作業のためには、

大量のプログラマーが必要である。潤沢に人材供給がされるようにプログラミング教育が労働人口のすべてに対して行われる必要がある。

今の若い世代のエンジニア、プログラマーだけで対応できる量ではない。

そこに消費税を動かす問題が加わると、さらにプログラマーが不足する。

 

新型コロナをきっかけとして財政再建、金融政策の出口戦略について多くの先進国で先送りの傾向が鮮明になってきている。

日本の消費増税の圧力もしばらくは強まらない可能性が高い。新常態の中で消費税を10年固定し、新しい社会構造の構築とシステム開発に専念するべき時である。

キャッシュレス決済やデジタル通貨でその他の先進国に追いつくため消費税は一度議論をやめ、10年固定でシステム関係者と消費者、年金生活者に安心を与えることが必要である。

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