年金と投信の違いを簡潔に説明する共通書式

年金と投信の違いを簡潔に説明する共通書式

投信・保険のリスクの透明化をはかりリスクを十分に顧客に説明する指針の案が金融庁よりが示された。いつまでたっても顧客本位の業務運営ができていない販売手法がいまだまかり通っているからのようだ。日本郵政グループのかんぽ不正販売のニュースはまだみな記憶に新しい。情報弱者の高齢者を守るために今回は、今回は2021年までに簡潔な共通の書式の導入による丁寧な説明を求めている。

その内容は主に次の3つである。

  • リスク(為替相場変動、元本割れ 相対リスクの低い商品の説明)
  • .手数料(販売手数料、継続手数料、成功報酬)
  • 利益相反(顧客が支払う費用のうち販売者の取り分の説明)

この中に公的年金(1階建て部分の基礎年金と2階建て部分の厚生年金)との役割の違いについての説明が含まれていない。公的年金はが終身年金であり90歳でも100歳でも110歳でもずっと受給できる人が大多数なのにこの部分の説明を省略してしまえば、従来の不適切販売は継続される可能性が高い。

また、3階建て部分として多くの人が加入できることになってきた確定拠出年金についての説明義務も課していない。本来、民間の勧める投信、保険は、この三つの年金の次に上乗せとして4番目の優先順位で加入を勧めるべきものである。1階から3階までの年金が十分な場合、それ以上貯蓄をする必要がない人も多いはずである。

ここを省略して説明し、財政悪化インフレ円安論、年金はいずれ出なくなるかもしれないなどと顧客を不安にして金融商品を勧める不正が後をたたない。

金融庁は公的年金制度の説明責任は日本年金機構(厚生労働省)がすべて果たしている前提だから責任はないと考えているかもしれない。しかし現実には、インフレも、円安も、年金の支給が

極端に半分に減らされるようなことは起きる可能性は無いのに一部の投信販売会社は相変わらずそのような主張を繰り返し自分のビジネスに利益誘導している。高齢者は長い説明を受けても忘れてしまうこともある。『その高齢者が忘れてしまうリスク避けるために共通の書式の紙2枚程度に残しておけばよい』ということになるとかえって情報弱者の高齢者が保護されない。

 

だから、今回導入される共通の書式には『公的年金との役割の違いの説明を受けたか、それで十分に老後の生活を維持できるか検討したか』をといった項目を入れるべきである。

国民年金の納付率は8年連続上昇を続けているが、その前は、年金保険料の月々の支払いを辞めさせて、自分のノルマを達成させるための営業が行われていたはずである。

共通の書式には、過大な貯蓄を助長せず、適切な資産形成を促す内容になるよう工夫をしなければ、日本の消費は回復が遅れ、ズルズルの名目GDPの減少につながってしまうだろう。

一方、適切な共通の書式ができれば、今後は高齢者を中心に消費が回復して、日本経済を牽引してくれる可能性が高い。

参考 日本経済新聞 2020年6月29日 投信・保険リスク透明化金融庁提案

 

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