円高株高が日本の未来を救う。(2022年1月13日 参考追加 )
・日本は円高になると株価が全般に伸び悩む。
輸出代金の受取の円貨が減るため収益が減る。
そのため株安になるということらしい。本当にそうだろうか。
本当にそうだとしてそのままでいいのだろうか。
輸出代金と投資した国からの配当収入が大部分を占める場合の一企業はそうかもしれない。
果たして今の日本は、そんな企業ばかりなのだろうか。少なくとも最近では為替予約で輸出代金、
外国からの配当収入はリスクヘッジされている部分が多いはずである。
・通貨の価値はその国の信用力を表すという側面もある。
円高というのは日本の信用力が上がっているということである。
だから円でたくさんの外国の物が買える。たくさん割安の輸入ができるということである。
内需型のインフラ産業では割安の原材料、燃料を手に入れることができる。
株式市場に上場されている企業も多い。
日本人が外国旅行をする時は、たくさんの外貨に両替してもらえるから、
買い物は楽しい旅行になる。
・円高は日本のすべての消費者の輸入購買力を上げる。
賃金水準が伸び悩んでも購買力があがるから消費はこれまでの水準を維持できる。
賃金水準が1%しか上がらない場合でも2%の円高になれば、
消費は1%伸びる可能性があるということになる。
・現在の日本の経済の停滞を脱出する鍵がここにある。
消費が伸びれば名目GDPは上がる。消費が落ち込まなければ、
名目GDPも落ち込まない。新型コロナによる消費の落ち込みは名目GDPの減少に大きな影響を与えた。
消費は日本経済、高所得国の経済を支える最も大切な要素である。
・日本は総額500兆円をこえる世界第1位の名目GDPの国である。
高所得国と言えるが実は1人あたりGDPでは26位である。
総額のGDP世界1位のアメリカは1人当たりのGDPでは9位である。
総額で2位の中国は1人あたりGDPでは72位である。
・1人あたりのGDPを26位から米国並みに引き上げることができれば、
日本経済はまだ成長できる。一部の輸出産業だけが繁栄する構造を改め、
すべての消費者が輸入購買力を享受できる円高で経済が繁栄する構造に変えていく必要がある。
消費が回復すれば経済は回復する。
円高で株価が下がる体質をあらため、円高株高の経済に変換していく必要がある。
すなわちそれは、1人当たりのGDPを上げていくことである。
ひとりひとりが消費者として輸入購買力を享受できる世の中にしていくことである。
参考:日本経済新聞 2022年7月27日 朝刊21面 マーケット総合 大機小機 通貨の評価は経済力の評価
参考:日本経済新聞 2022年6月17日 朝刊5面 為替安定の金融政策を 円安下の通貨政策を聞く
参考 日本経済新聞 2022年1月13日 朝刊 11面 グローバル市場
Foresight 2022 ⑤ 円安・ドル高、今年も進む可能性 「強い円は国益に」転換を
参考 東洋経済オンライン 2022年1月9日 日本人は「円安」がもたらす惨状をわかっていない。自ら危機意識を持って脱却する必要がある
参考:日本経済新聞 2022年1月7日 朝刊 21面 大機小機 円安は本当に悪いのか
参考:日本経済新聞 2021年4月24日朝刊 17面 マネーの学び 変わる「円安・株高」の常識 米金利や貿易構造に変化
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