デジタル円とオフライン技術
デジタル円とオフライン技術(2024年5月20日 参考追加)
・デジタル通貨については、欧州各国と連携しつつ日本独自にデジタル円を開発し流通させる必要がある。
しかし現実には、既に試験運用まで始まっているデジタル人民元に追いつくこは難しい。
そこで日本の独自の事情と強みを生かして研究開発、試験運用を進めていく必要がある。
・日本で現金流通が減らない理由は、紙幣、硬貨の信用が高いことにある。世界最高水準まで偽造されない技術を磨いてきた。
オンライン上のみでのデジタル円の発行に踏み切ることは、このいままで磨いてきた強みをすべて捨ててしまうことなる。
政府、日銀と金融機関がデジタル円の発行に慎重なのは、このデメリットを考えてのことである。
・現在は各国がオンライン上ですべての送金、決済を完結するデジタル通貨の研究開発に向かっている状況である。
日本は独自にオフライン上の現金流通技術との連携を視野に入れて研究を進めれば、存在意義のあるデジタル円の発行が可能となる。
デジタル円の発行のためには、独自の存在意義が必要である。
・日本発のオフライン技術にNAND型フラッシュメモリーがある。
これを500円硬貨に組み込みオンライン上のデジタル円と連携させる技術を開発できれば、
独自でデジタル通貨を発行する必要性の理由が説得力のあるものになる。いずれは紙幣に組み込む技術も開発可能である。
お年玉、お礼や寄付といった高齢者の現金利用ニーズに応えることができる。
・現金、オフラインデジタル円、オンラインデジタル円の流通と制度設計を政府主導でおこなえば、
通貨発行益を維持しつつ財政再建にプラスを効果もたらすこともできる。
円の信用は国際的に揺るぎないものとなり、経済大国の通貨圏に飲み込まれて国民が損失や不便になる事を被る心配をすることもなくなる。
当然、再びグローバルステーブルコイン構想の必要性が求められる時代がくることになれば、仕様を開示するなどして国際協調をする必要がある。
参考:日本経済新聞 2024年5月20日 夕刊2面(ニュースぷらす) 中銀デジタル通貨 現状は?
参考:日本経済新聞 2022年11月24日 朝刊1面 抜粋 日銀、3メガとデジタル円の実証 来春、口座の入出金確認 26年にも発行判断
参考:日本経済新聞 2022年1月22日
朝刊5面 「デジタルドル」出遅れ懸念
FRB、利点・課題示し意見公募
民間普及、中国も先行
参考:日本経済新聞 2022年1月22日
朝刊16面 人民元、対ドルで上昇
3年8カ月ぶり水準 海外マネー流入
参考:日本経済新聞 2022年1月21日 夕刊3面 「デジタルドル」
初の報告書 FRB、意見公募へ プライバシー課題指摘
参考:日本経済新聞 2020年11月4日 朝刊14面 経済教室 中銀デジタル通貨の課題㊤ システムの全体像設計 必須
参考:日本経済新聞 2020年10月31日 朝刊1面 春秋
参考:日本経済新聞 2020年10月29日 朝刊 6面 オピニオン 複眼 「中銀デジタル通貨、必要か」経済デジタル化の触媒に 安全保障念頭に議論を
参考 デジタル通貨研究に力 FRB議長「最先端に」 リスク・副作用見極め 2020/10/20付[有料会員限定]
参考:日本経済新聞 2020年10月16日 朝刊 経済
日銀デジタル通貨実証実験 来年度に第2段階
参考:日本経済新聞 10月12日 社説 デジタル通貨の国際競争に日銀も備えよ[有料会員限定]
:ブロックチェーン革命 新版 日経ビジネス人文庫
:デジタル円 日銀が暗号通貨を発行する日 日本経済新聞出版
日本経済新聞 10月10日 朝刊 1面 デジタル通貨 来年度実験
日本経済新聞 7月3日 経済 5面 日銀デジタル通貨実現へ準備加速