地政学リスクの高まる中の再生可能エネルギー開発

地政学リスクの高まる中の再生可能エネルギー開発加速

 

 

日本の電源構成は,東日本大震災以降、化石燃料への依存を高め2017年で87%以上に達している。再生可能エネルギーは16%に留まる。

政府は長期のエネルギー需給見通しで2030年に22%~24%を目標にしている。2030年において化石燃料への依存は56%まで下げる目標を掲げている。

再生可能エネルギーの大半を占める太陽光発電と風力発電は、天候により大きく出力が変動する。

そのため、他の電源との組み合わせが必ず必要になり、化石燃料、原子力の依存度を更に大きく減らすことは、まだ、難しいとのことだ。

日本のエネルギーの今を知る10の質問2019

 

しかし、このエネルギー需給見通しを立てた頃と、大きく環境が異なりつつある。米中対立がここまで急に深刻になるとは、多くの人は考えていなかった。

様々な貿易取引が制限される環境になれば、日本にとって厳しい環境になる。中東の依存度が高く、エネルギー資源自給率も10%を切っている日本にとっては経済的打撃を受けるリスクが高くなっている。

原油価格の下落傾向が続いている状況でも、中長期のリスクを見据え、電源構成の見直しを進めていくべきである。

2030年以降の目標としては、化石燃料への依存を半分以下にして、エネルギー資源自給率も10%以上に高めていく必要がある。

そのためには、 再生可能エネルギー産業への経営資源の配分(ヒト、モノ、カネ)がスムーズに行われる必要があると同時に、

多くの国民に再生可能エネルギーへの取り組みの重要性をあらゆる機会に周知していく必要がある。

 

全国に再生エネルギーを楽しく学ぶ次世代エネルギーパークは、2020年3月現在で64か所ある。北海道7か所、東北地方11か所、関東甲信越13か所、中部4か所、近畿6か所、中国地方7か所、四国5か所、九州9か所、沖縄2か所である。

 

 

これらの64か所を自動車、船、航空機で回るスタンプラリーを行えば、国内消費の回復につながるはずである、現在1,800社程度ある再生エネルギー事業者の認知度も高まる。認知度が高まれば、人材が集まりやすくなる。コロナで雇用が消失した業界から労働市場,ハローワークを通じて移行しやすくなる。また、将来の人材育成プログラムとして全国の小中学生に傘下してもらう修学旅行の企画として行うこともいいだろう。子供のころから日本の効率的な発電技術を学ぶことによって技術立国の次世代を担う人材も生まれてくるだろう。

 

 

再生可能エネルギーの取り組みが日本全体で行われ、消費回復につながれば、日本の未来は明るい。エネルギー自給率を高め、地政学リスクに翻弄されない電源構成に替わっていくことが可能となる。特定地域が抱える政治的、軍事的、社会的な緊張の高まりが、国民に過大な不安と与えることが少なくなる。コロナをきっかけに再生可能エネルギー産業の発達が加速すれば、日本の未来は明るい。

 

参考URL

なっとく 再生可能エネルギー 次世代エネルギーパーク(経済産業省 資源エネルギー庁)

https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saiene/park/index.html

次世代エネルギーパークはどこにあるの?

2020年3月現在で、全国64自治体の次世代エネルギーパーク計画を認定してます。
ガイドブックは全国64の次世代エネルギーパークの概要やおすすめ見学コースを紹介しています。ぜひ、実際に行ってみて、再生可能エネルギーを楽しく学んでみよう!

次世代エネルギーパークMAP

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