小型家電リサイクル法とESG債

未来への情熱

小型家電リサイクル法とESG債

(2020年10月30日 11月2日

11月18日 参考追加)

小型家電リサイクル法は今から

7年前の2013年より施行された。

資源確保、有害物質管理、

廃棄物減量化を含む、

循環型社会形成の推進を目的として、

認定事業者、家電量販店各自治体を中心に

再資源化の促進、回収を図ってきた。

残念ながら平成 30 年度に年間の回収量を

約 14 万トンとすることを掲げていたが、

平成 30 年度末時点で、

回収実績は約 10 万トンに留まっている。

電気電子機器に欠かせない金属資源の供給は、

途上国における不適正な天然資源の採掘や

廃棄物からの有用金属の抽出等に伴う

環境破壊や健康被害の拡大が懸念される。

採掘量及び廃棄量の増大、

資源価格の変動も懸念される。

これらの状況が、制度の導入が

検討された20年前と変わっていないので

引き続き、

循環型社会の形成という観点から

使用済製品に含まれる有用金属については、

回収、リサイクルし、循環的に利用することが重要である。

小型家電リサイクル制度施行状況の評価・検討の報告

最近のESG投資やESG債への

関心の高まりは、

日本の取り組みが遅れたように

思われてているが、

実は小型家電リサイクル法制定までの

議論、法案成立、施行までの取り組みは、

ESG、SDGsの先進的な取り組みを

他国に先駆けて行っていたと言える。

認定事業者、家電量販店、自治体は、

コスト人手不足の面で苦労をしたため

目標の回収量に到達しなかった。

しかし、これまでの日本の取り組みは、

2015年9月の国連サミットで採択された

「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に

記載された国際目標の

3.すべての人に健康と福祉を
7..エネルギーをみんなにクリーンに
9..産業と技術革新の基盤を作ろうに

に該当すると思われる。

従って、当初2018年までに

目標としていた年間の回収量14万トンを

達成するための資金調達としてESG債の

発行は可能であると思われる。

ESG債の目的事業とされることで
社会の注目も集まり、

人手の確保もしやすくなる。

ESG債はおおまかに3つに分類され、

環境に用途を限定したグリーンボンド(環境債)、

社会課題に使うソーシャルボンド(社会貢献債)、

両方の用途を持つサステナビリティボンドとなっているが、

おそらく両方の用途をもつサステナビリティボンド

として発行可能である。

自治体や大手家電量販店で発行し

て引き続き取り組みを継続することが重要である。

これからアフターコロナ仕様の空調家電が開発され、

家電の廃棄物は益々増えてくることが予想される。

また、節電のためのLEDの導入に伴い、

電気工事事業者は、

多数の蛍光灯を多数回収することになる。

日本人が発明した発行ダイオードによるLEDが

更に普及することにより、節電が定着すれば、

化石エネルギーの割合も減らすことができる。

先進国として

循環型社会の形成の理想のモデル

を示すことができる。

そうなれば次の世代に

明るい未来を届けることができる。

参考:日本経済新聞 2020年11月18日

24面 経済教室

気候変動と金融㊤ 環境重視へ動く中銀 新潮流

参考:2020年11月2日

日本経済新聞 朝刊 オピニオン(革新)

ESG投資、過信は禁物

参考:2020年10月30日

日本経済新聞 夕刊 くらしナビ10

SDGs時代はエシカル就活 新たな軸 コロナで関心

参考:ESG債、中小や貧困層支援

環境以外に広がりSDGs 経済
2020/8/9 2:33[有料会員限定]

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